■BUILD.耐診RCI&II/2017年基準Ver.7 |
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部材終局強度 |
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- 矩形柱の曲げ終局強度式は、以下のどちらかを選択することができます。
・多段配筋を考慮した診断基準(解付1.1-1)式
・一段筋の主筋のみを考慮した診断基準(付1.1-1)式
- 袖壁付き柱の曲げ終局強度は、以下のどちらかを選択することができます。
・断面分割法(完全剛塑性理論)
・断面積とせいが原断面と等価な長方形断面に置換し、壁の引張鉄筋を考慮した診断基準(付3.3)式
- 袖壁付き柱の終局強度算出時に用いる袖壁を無視する条件を複数の方法で指定することができるので、地域によって定められる袖壁を無視しても良い条件に対応することが可能です。
・両側の袖壁長の合計による指定
・片側の袖壁長による指定
・袖壁厚による指定
・袖壁厚/柱幅の比による指定
- 袖壁付き柱のせん断終局強度を算出する際に、以下の指定をすることができます。
・終局強度式をQsu1〜3のいずれかに固定する指定
- 柱(袖壁付き柱も含む)の部材耐力算出する際に、評価方法を以下のいずれかを選択することができます。
・耐力を左右加力の平均とする
・左右加力別々の耐力とする
・指定架構のみ左右加力別々の耐力とする
- 壁の曲げ終局強度は、以下のどちらかを選択することができます。
・与えられた軸力に対して曲げ終局強度を計算する診断基準(付2.1)式
・断面分割法(完全剛塑性理論)
- 袖壁付き耐震壁のせん断終局強度を算出する際に、袖壁を考慮するかどうかを選択することが可能です。
- 柱なし壁のせん断終局強度式は、以下のどちらかを選択することができます。
・両側柱付壁と同様に等価壁厚beを用いる診断基準(付2.1-2)式
・斜引張破壊によって決まる診断基準(解付2.1-2)式
- 梁の終局強度は、第2種構造要素の判定で「検討柱と周辺部材の軸力伝達を考慮した方法」を選択した場合のみ使用します。
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第2種構造要素の判定 |
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- 第2種構造要素の判定を行い、各終局限界変形(F値)の候補ごとに第2種構造要素の候補の柱の本数と、各終局限界変形(F値)ごとの保有性能基本指標(E0値)を出力しますので、診断者は第2種構造要素の候補の柱の本数の出力を参考に各階ごとに構造物の終局限界変形(F値)を決定することができます。
- 第2種構造要素の判定は、以下のどちらかの方法で計算することができます。
・検討柱のみで検討する方法
・検討柱と周辺部材の軸力伝達を考慮した方法
- 壁扱いとなった袖壁付き柱を検討対象としたり、検討柱に付帯する壁板を軸力支持に有効とすることが可能です。
- 第2種構造要素の判定を行うステップ数は、以下のいずれかを選択することができます。
・4ステップ(F=1.0,1.27,2.0,3.0の代表点)
・13ステップ(F値グループ数と同数)
・計算は13ステップ行うが出力は4ステップ
- 下階壁抜け柱は、高軸力を受けるため脆性的な圧縮破壊に対する第2種構造要素の検討を行います。作用させる軸力は、上部耐震壁のせん断破壊や、引張降伏または浮き上がり、層降伏といった崩壊メカニズムを仮定し、適切なメカニズムにおけるメカニズム軸力を付加軸力として入力することで、長期軸力に付加軸力を加算した軸力を作用軸力として検討を行います。また、仮想仕事法による下階壁抜けの解析にも対応した「BUILD.耐診RCIII
Ver.7」を利用することで、適切な柱軸力を計算し、検討用軸力をリンクすることが可能です。
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袖壁付柱の反曲点高さの問題を解決 |
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- 診断基準式(付3-1式)は、中低層の建物では比較的精度よく反曲点高さを求めることができますが、高層の建物では反曲点高さを大きめに評価する傾向にあります。
- 連層袖壁の部分を取り出し、仮想仕事法を適用します。崩壊形が適切かどうか、プログラムが適切な崩壊形を探しだし、適切な反曲点高さを計算する機能を備えています。また、反曲点高さを直接入力することもできます。
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【診断基準式による実態に合わない反曲点】 |
【塑性解析による反曲点】 |
- 計算例を含めた詳細は、こちらを参照して下さい。
- 加力方向および部位ごとに袖壁の単層形式、連層形式を個別に指定することができます。
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ゾーニングへの対応 |
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- 集計する範囲を指定できますので、ゾーニングによる耐震診断に対応できます(評価対象外機能)。
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【平面】 |
【立面】 |
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開口処理 |
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- 耐震壁および雑壁の開口の入力方法は、複数の開口を一つにモデル化をする方法と開口形状をそのまま入力してプログラム内で自動的に処理する方法があります。
- 複数開口を考慮した剛域長および雑壁長で計算を行うことが可能です。
- 耐震壁の開口周比および開口幅比に用いる開口を、包絡開口とするか開口の和とするか自動的に処理することが可能です。
- 雑壁の開口間の壁板を自動で判断して有効な壁板を柱なし壁として処理することが可能です。
- 開口のある耐震壁のせん断終局強度の計算でRC規準(2010年版)による開口低減率を用いた計算ができるようになります。開口高さの計算方法は、「開口部の鉛直断面への投影高さの和」とするか「水平断面に投影したときに当該階の開口と重なる開口の高さの和」とするかを選択できます。
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偏心率・剛重比 |
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- 偏心率・剛重比は、2017年改訂版診断基準に記載されているA法およびB法に対応します。A法は診断基準(旧版)の考え方にもとづく方法、B法は建築基準法施行令(Fes)の考え方にもとづく方法で、いずれも部材の割線剛性を使用することが原則となっています。B法では弾性剛性を用いる方法も可能です。
K=αQ/R
R:層間変形角
Q:終局強度
α:強度寄与係数
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東京都における緊急輸送道路沿道建築物の耐震診断に対応 |
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東京都では首都直下地震時を想定し、特定緊急輸送道路の沿道にある建築物(約5千棟)に、耐震診断が義務付けられます。この耐震診断の際に用いられる「東京における緊急輸送道路沿道建築物の耐震化推進に係わる耐震診断マニュアル」に対応し、以下の機能を追加します。 |
- 業界初となるRCおよびSRC部材の下階壁抜け柱の検討の評価方法に対応。
- スラブ上の雑壁のτの制限値の入力を追加。
- 柱なし壁の靱性指標の評価方法に対応。
- 第2種構造要素の検討で梁の軸力伝達における制限に対応。
- 束壁(方立壁、開口間の壁板)の反曲点高さの評価方法に対応。
- 軽量コンクリートを用いる場合のせん断終局強度の低減(1種・2種では0.9倍、3種・4種では0.8倍)に対応。
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準拠する基規準、参考文献等 |
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- (一財)日本建築防災協会:「2017年改訂版 既存鉄筋コンクリート造建築物の耐震診断基準・同解説」
- (一財)日本建築防災協会:「2001年改訂版 既存鉄筋コンクリート造建築物の耐震診断基準・同解説」
- (一財)日本建築防災協会:「改訂版 既存鉄筋コンクリート造建築物の耐震診断基準・同解説」1990
- (一財)日本建築防災協会:「既存鉄骨鉄筋コンクリート造建築物の耐震診断基準・同解説」1983
- (一財)日本建築防災協会:「建築防災2003年3月号」
- (一社)建築研究振興協会:「既存建築物の耐震診断・耐震補強設計マニュアル 2003年版 -増補版2007年-」
- (一社)建築研究振興協会:「既存建築物の耐震診断・耐震補強設計マニュアル 2003年版 」
- 埼玉県耐震診断マニュアル委員会 埼玉県住宅都市部営繕課:「埼玉県県有施設のための耐震診断・耐震補強マニュアル」
- (一財)日本建築総合試験所 既存建物の耐震性研究会:「RCおよびSRC造建築物の耐震診断マニュアル(案)」
- (一社)日本建築学会:「鉄骨鉄筋コンクリート構造計算規準・同解説」1987
- (一社)日本建築学会:「建築耐震設計における保有耐力と変形性能」1990
- (一社)日本建築学会:「地震荷重と建築構造の耐震性<1976>」
- (一社)日本建築構造技術者協会、(特非)耐震総合安全機構、(一社)東京都建築士事務所協会:「東京における緊急輸送道路沿道建築物の耐震化推進に係わる耐震診断マニュアル」
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